不動産会社に言われるまま、査定額の根拠も理解しないで、不動産売却した人の『末路』を私は知っています。

誰もが、こんな事を思います。

『最初から適正価格であればもっと早く売れたのではないか。』『最初にもう少し金額を下げていれば、結局もっと高く売れたのでは。』

一生に一度の不動産売却で、何も理解しないで不動産を売却した人は

『あの時きちんと理解しておけば、もっと高く売れたのでは。』と思い続けるのです。

すでに売却が終わって、自分の名義の不動産じゃない家に対して

『他の不動産会社にお願いしていればこんな事にならなかったのかな。』とずっと思い出してしまうのです。

安い商品ならまだ諦めもつきますが、人生で1番高い売り物です。

なかなか諦めきれずに、私の所に相談をしに来た方をたくさん見てきました。

そういった方の共通点を見てみると、全く知識がなく、ただ不動産会社に売却を丸投げをしています。

私が『なんでそこの不動産会社にお願いしたんですか』と聞くと、皆さん必ずこう言われます。

「信頼出来そうな方だったから。」「色々と面倒だったから。」

正直、知識もないし、分からないからしょうがない部分もあります。

ただ、人生で一番高い売り物なのに、他人に任せっきりで良いのでしょうか？

お客様もしっかり不動産売却について理解することが、非常に大事なことです。

最近、私のところにくる相談者の多くは、

査定金額が高かったからお願いしたけど、まだ売れない。

結局当初の価格よりだいぶ下げてしまった。

というお悩みを抱えた方が増えてきました。

このようなお悩みを抱えるには、簡単な理由があります。

それは、不動産会社が競合の不動産会社にお客様を取られないように、

相場よりも高く査定金額を伝えて、あたかもその金額で売却が出来ると思わせてから媒介を結ぶからです。

業界用語で言うと『高どり』と言われるものです。

相場よりも高い査定価格を出す不動産会社がいれば、お客様は高く買ってもらえるんだって錯覚に陥り、

そのままその不動産会社と媒介契約を結びます。

しかし、相場より高すぎると売れづらくなり、最終的には、本来の査定価格より安く売却してしまう場合があります。

こういった悪質な例もあります。

売主Aは、6ヶ月以内にどうしても売り切らなければいけない理由がありました。
不動産会社Bは、6ヶ月後に売らなければならない理由も売主Aから聞いて知っています。
売主Aは複数の不動産会社から査定をしてもらった結果、6ヶ月という期間もまだあるから、
他社よりも高く査定をしてくれた不動産会社Bと専任媒介契約を結びました。
売主Aは6ヶ月の期間があるので、ある程度余裕がありました。

しかし相場より高いので問い合わせはありません。
1ヶ月、全然問い合わせが無いので、金額を少し下げました。
2ヶ月、問い合わせがありません。
3ヶ月、問い合わせが無いので、もっと金額を下げました。
そして、少し不安も感じながらも再度専任媒介契約を更新をしました。
4ヶ月、5ヶ月、問い合わせがありません。流石に売主様は焦ってきます。
どうしても、1ヶ月後には、売らなければいけない理由があるからです。

そして結局、不動産会社Bは、買取業者Cを売主Aに紹介します。
業者からの買取は通常、仲介の相場の7割ぐらいの買取額になります。
結局、この売主Aは、本当の相場より6割ぐらいの金額で売ってしまいました。

この悪質さをみなさんは理解していますか？

おそらく不動産会社Bは、6ヶ月後に売主Aが売り切らなければいけないことを知っていたので、あえて最初の査定の段階で、高く売れます！と言って、競合他社よりも高い金額で査定をして、とりあえず専任媒介を結んだのです。

要は『高どり』をしたのです。

おそらく最初から不動産会社は仲介で売るつもりもなく、買取業者に買い取ってもらうことを査定の段階で考えていたのかもしれません

皆様はまさか自分はこんな事にならないと思っていませんか？

最近は何か不安な事があればインターネットで色々調べれば分かるし、大丈夫と思っている貴方。気をつけて下さい！！

実際に、こういった高く売れます！と言って、予定より安く売れた例も増えてきているのです。